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いどばた稲毛,2007年7月,対談特集,稲毛のタクシードライバー 尾出昭二さん

 2.タクシーをやっていて、大変なこと、嬉しいこと

いどばた稲毛,2007年7月,対談特集,稲毛のタクシードライバー 尾出昭二さん    いどばた稲毛,2007年7月,対談特集,稲毛のタクシードライバー 尾出昭二さん
(いつも前向きで明るいのが、尾出さんの良いところ。経験も話題も豊富で、本当に楽しい!)


渡部:

タクシーをやっていて大変なことですが、たちの悪いお客さんの言うとおりに動かないといけないこと、朝寝るのが大変なこと、この他にもありますか?

尾出さん:

そうですね。やっぱり寝られちゃうのが一番困りますね。

渡部:

へえ、それはなぜですか?

尾出さん:

近くまで着いて、「どの辺ですか?」と聞いても、起きないんです。行き過ぎてしまうわけにもいきませんから、1回停まるんですが、なかなか起きてくれないんです。

渡部:

それは大変ですね。お世話しているみたいな感じですかね。

尾出さん:

10分経っても起きなかったりして、もうどうしようもない時には、警察に行きます。「悪いんだけど、起きなくて困っちゃって」と。

渡部:

そうすると、あとは警察が面倒を見てくれるんですか?

尾出さん:

いや、警察さんが起こしてくれるから。

渡部:

あ、ではそこでお金も払ってもらえるんですね。

尾出さん:

そう。女性の方だと本当に困っちゃうんですよ。身体に触れて起こすわけにもいかないですから。そんなことしたら、今はセクハラで大変でしょうよ。

渡部:

確かに、今は怖いですよねえ。誤解される行為はしないように、ですね。

尾出さん:

他には、絡んでくるお客さんとか。「お前、どこ走ってるんだ!」とか。

渡部:

変なところを走ってるわけじゃないんですよね?

尾出さん:

ええ。もう酔っ払っちゃって、どこを走っているのかわからないんです。それで酔っ払うと気が大きくなるのか、「あっち行け!こっち走れ!」と、大変ですよ。

渡部:

きちんと走っていても、怒られてしまうのは、つらいですね。

尾出さん:

そうですね。こっちは会社の看板をしょって、一生懸命やっていますから。

渡部:

尾出さんとは逆のケースですが、僕もたまにタクシーに乗りますが、前住んでいた新宿と違って、稲毛の運転手さんは、挨拶や返事をしない人が結構います。お金も無言で受け取って、とても嫌な気持ちになります。タクシー乗り場では、乗る人は運転手さんを選べませんから、だから乗る人も乗せる人も、気持ちよく乗りたいですね。

尾出さん:

そうなんですよ。私のお客さんでも、前のタクシーの態度がひどかったから、途中で降りて、私を呼んでくれる人がいますが、タクシーの商売と言うのは、お客さんに迷惑をかけない、やっかがられないことが大事なんです。初めてのお客さんには、「どちらまで行きますか?」、「わかりました」、「ありがとうございました」は基本ですから言いますが、それ以外ではお客さんから話をしない限り、自分からは声をかけないんです。

渡部:

それ、大事でしょうね。私も先週困りました。「海浜幕張駅までお願いします」と言ったら、「稲毛海岸でいいんじゃないの?」と言うんです。どういう意味だろう?って思いましたね。いちいち説明するのも大変ですしね。

尾出さん:

ほんと、そこなんですよ。余計なおせっかいですよね。タクシーの運転手っていうのはねえ、一通り仕事をやってきて、基本的に最後にやる仕事なんですよ。

渡部:

ああ、なるほど。

尾出さん:

学校の先生もいるし、警察官もいるし、優秀な会社の人もいるし、英語ぺらぺらな人もいて、だからプライドが高い人もいるんですよ。

渡部:

本当に色んな人がいるんですね。でも悪いところが出ちゃう人は、どこか幸せじゃないんでしょうね。ストレスなのか。

尾出さん:

そうなんでしょうね。私も、汗を流す肉体労働から水商売や、27歳までに色々な仕事をしてきました。まだまだ話してないこともいっぱいありますけどね(笑)。

渡部:

その辺は今度、聞かせてくださいね。でも尾出さんは、最初から感じが良かったですよ。自然な笑顔で、行き先を言えばちゃんと返事をしてくれるし、お話もできましたしね。それで名刺を交換して、今も携帯に電話させてもらっているんですよね。尾出さんのような人が1人いてくれると、とても助かります。逆に、尾出さんがタクシーをやっていて、嬉しい時はどんな時ですか?

尾出さん:

やっぱり、お客さんから電話がかかってきて、呼んでもらえた時ですね。すごくありがたいですよ。これがもう快感で、タクシーを30年間続けてこれたやりがいですね。それに、呼んでくれるお客さんがたくさんいると、売上の見当もつきますし、「あの人から、そろそろ電話がくるな」とか、「あの人はそろそろこのお店に行くな」とか、お客さんとも親しくなって、仕事が楽しくなります。

渡部:

電話が来るって、嬉しいものですよね。うちもホームページ制作をしていますが、「ホームページ作って」なんてストレートな電話はまずないですよ。でも、「ちょっとパソコンが」とか、「求人募集を出したい」とか、「宣伝がうまくいかない」とか、気軽に安心して相談してくれるのが、嬉しいですよ。

尾出さん:

嬉しいですよね。そう言えば今日、会社で表彰されたんですよ。「5年間無事故」で。

渡部:

5年間、それはすごいですね!体調が悪くても毎日運転しないといけない中での5年間ですからね。

尾出さん:

ええ。表彰も温かい雰囲気で、結構良かったですね。

渡部:

いいですねえ。やっぱり頑張ってますから、認めてくれるって、嬉しいですよね。


見出し  1.尾出昭二さんの経歴

      2.タクシーをやっていて、大変なこと、嬉しいこと

      3.胃がん手術を乗り越えて

      4.将来の夢と読者のみなさんへ

尾出 昭二さんへのご連絡先はこちら

      携帯電話 090-1816-5413 尾出 昭二(おで しょうじ) ※夜20:00〜朝4:00くらいまでです。


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