3.公開から9ヶ月 コーナー別 変化と思い入れ
馬場:
一般的に、起業の経緯はよく聞くけれど、起業した後の経緯はあまり聞かないですよね。どういう風に拡大・成長していくのか。僕が抜けた7月以降どう変わったか、知りたいですね。
渡部:
じゃあ、まずは仕事から。トップ頁を見ながら、簡単に上から変わった部分を中心に話して行こうか。トップページ上の、イベント欄からね。
@イベント
じゅん:
ところで、イベント欄のネタはどうやって集めてくるの?
渡部:
今まではお店の人に「セールやキャンペーンはありませんか?」と声を掛けたり、道を歩いていて張り紙などでイベントを知って連絡を取ってみたりしてたんだけどね。タイムリーな情報を発信するコーナーだからこそ、完全に稲毛の情報だけで毎週何本も載せるのは難しいことが、やってみてわかったよね。
馬場:
たしかにね。
じゅん:
稲毛にそんなにイベントないよね。
渡部:
大きなイベントはそんなに無いかもしれないけど、お店のセールやサークル活動などのイベントは、実際にはかなりの数あるよね。ただ、いどばた稲毛♪に掲載するには、きちんとお話をして、信頼関係を築いて、掲載の許可をもらうという手順を踏みたいんだ。それには時間がかかるし、数をこなそうと思えば、他の業務が回らない。そこで、1月から毎週、市のニュースを掲載できるようになったのは、大きな変化かな。あとはネガティブな、暗いニュースを載せないという方針も、今でもそのまま貫いているね。
Aお店一覧
馬場:
そう、最初はお店一覧をメインに考えていましたよね。ここの掲載店が増えるように。
渡部:
そうだね。例えば当初一番集まるだろうと予想していた、「食べる・飲む」のジャンルは、最初は一件も無かったんだよね。
じゅん:
はははは。
渡部:
やっぱり食は身近で日常的なものだから、ポータルサイトに「食べる・飲む」がないのではちょっと苦しいよね。今はこんなに増えたけど。
馬場:
だいぶ増えましたよね。
渡部:
うん。ここのコンセプトは、安く手軽に載せられること。一般的にホームページは作るのが大変で、テンプレートで作る簡単なページは安く作れても、マメに更新をかけてタイムリーな情報を発信する店は非常に少ない。それはお金の問題もあるだろうけど、情報発信するにはネタが必要で、文章を考えるのが大変だからだと思うんだ。だから、いどばた稲毛♪では更新をめったにかけない固定の紹介ページはお店一覧にして、タイムリーな情報・更新部分はイベント欄で、気軽に何度でも無料で発信できるスタイルにしたんだよね。一生懸命宣伝を考えるお店ほど、いつも新鮮な情報を発信できて、掲載料も割安になる。実際に「月2,500円では安い」と言ってくれたお客さんもいるよ。
じゅん:
値上げしても、まだ安い感じがするよね。24時間宣伝してくれる営業マンを雇ったら、そんなんじゃ済まないからね。
B対談
じゅん:
やっぱり、いどばた稲毛♪は対談だよね。
渡部:
そう言ってもらえると、嬉しいなあ。対談はね、誰にしようかから始まって、準備をして、アポとって、写真も撮るし、テープお越しもその後の校正も、本当に大変だからね。
馬場:
毎月、しげちゃんのインタビュー能力が上がっている気がしますね。何かコツを掴んだとか?毎月話が良くなっていく気がするんですけど。
渡部:
ええ?そうかな。まず準備段階で、誰にするかを決めて、その人が持っている商品・特徴・思いを、自分なりに洗い出してみる。必ず聞きたいと思っているのは、苦労したことや、それを乗り越えて今があるという体験。それが皆の勇気になると思うし、その人を特徴付けるものだと思うからね。過去があって、今があって、夢がある。その夢が実現したら嬉しいよね。あとは話が逸れても、それはその人の思いが強いところだと思うから、、その場の流れを大切にしてやってることかな。
馬場:
すごくね、話の流れが自然で、僕が「ん?今の発言、どういう意味だろう?」と思ったところは、必ずしげちゃんがすぐ下で、「これはこういうことですか?」と聴いていたりする。それで、「なるほど!」となる。わかりやすいし、大多数派の疑問をきちんと突っ込む点が、すごいなと思うね。
渡部:
最近では文章がとてもわかりやすいと、ほめてくれる人もいるけれど、それはそんなに意識していないんだ。ただ、人の話って、自分なりの言葉で説明できるくらいきちんと聞くことは、難しいよね。だからそうできるように、聞く時はどうまとめようかなんて考えずに、ひたすら一生懸命聞く。あとは何も知らない素人の視点で聞く。まとめるのはやっぱり大変だけどね。
じゅん:
8月の対談、福原さんの時もそうだったもんね。話の流れのままに、
渡部:
そうだね。対談をして感じたのは、既に知っている人でも、初対面の人でも、わりと皆リラックスして、本音を話してくれていると思う。対談そのものが自然体でできているから、ホームページで再現しても自然な感じが出るのではないかな。
じゅん:
一番疑問に思っていたのは、どうして対談を載せることにしたのかな?基本的にポータルサイトには対談ってないでしょう。
渡部:
そうだね。一つはね、対談だけじゃないけれど、自分がやるから自分らしさを出したい。どんなものでも、手作りらしさや自分らしさがあると大好きで。だからスタイリッシュなデザインもないけど、緑とか茶色とか、自分が好きな自然界にある色を多く使って、まさに手作り感覚でホームページを作ってるね。
馬場:
かっこいいページって大体文字が小さくて、デザインにまとまりは出るけど、読みにくいよね。
渡部:
そうそう。このいどばた稲毛♪で、自分を表現したいし、それが表現できなければ自分がやる意味は無いかなとまで、思えてしまう。
じゅん:
ああ。なるほどね。
渡部:
あと、対談に出る人が有名・無名かは、関係ないんだ。自分の体験ほど大したことないと思えるものだし、他の人にとっては勉強になったり、初めてのことだったりするから。人もお店と同じで、注目してくれて、皆が知ってくれたら、仲良くなるから、対談は人と人とのつながりを育むことに、確かにつながっていると思うんだ。
じゅん:
意外と文章にすると、違うものだよね。福原さんの時だって、対談終った時点では、「この対談どうだったかな?」と思ったけど、いざ対談が載ってみると、「あれ、こんな良いこと実は言ってたんだ」とか、「俺って意外と人の話を聞いていないもんだな」と思ってね。それが、何かを活字にすることのすごいことなのかなって、思ったよね。
渡部:
そうだね。それに本だって、1回読んだくらいでは自分のものにできないし、応用することもできない。莫大な情報量から見れば、ほんとに少ない部分しか生かせないよね。でも、対談を載せる頃には全てが自分の中にきちんと入るわけで、その人のこともより良く理解できるようになったり、人に聞かれても、載せた人のことは人柄だろうがサービスだろうが、何でも話して伝えることができる。これも大きな財産だね。
馬場:
そうですよね。
渡部:
うちは人と人とのつながりをいどばた稲毛♪の使命に掲げているけれど、こういう実現の仕方もあるんだなって、やってみて思ったね。実際に話した対談と、質問と答えだけで対談していないけど対談形式にしたものとでは、全然違う。これもやってみて実感したことだけどね。だからいどばた稲毛♪の対談は、時間がいくらかかっても、大変でも、今のスタイルにこだわって、続けて行きたい。
馬場:
ずっとしげちゃんは、うちは対談が看板記事だと、始める時から言っていたしね。人間味、自分らしさを出したいということもね。
じゅん:
わりと最初はすんなり始まって、続いてきたものって、後になって自然と良い形になっていくのかなと、このごろ良く思うんだよね。結婚だって、周りが騒ぎ立てることから入ったら、また違うと思うしね。肩に力が入ったらというかね。
渡部:
ああ。違うことに気が行ってしまったら、ということだよね。
じゅん:
そう、そうそうそう。
渡部:
すんなりやってみて良いことは、起きる出来事に対して、自分の感じを大切に、意外と素直に対応できるじゃない?
じゅん:
そうなんだよね。意外と良い対応ができるよね。
C仲間募集
渡部:
「えいごだいすき!」さんから掲載の依頼を受けて、小さなお子さん連れの主婦の方2人と、フォルクスで会ったんだ。これから幼児向けの英語教室を始めたいということで。いどばた稲毛♪もまだ公開して9ヶ月目だけど、そんないどばた稲毛♪でも、何かを始めようと頑張る人達を無料で紹介することで応援できるなら、喜んで力になりたいなという思いも込めたコーナーが、「仲間募集」なんだ。そしたら「えいごだいすき!さんを見て、私も載せて欲しいと思いました」と、ベビーマッサージの山崎さんから連絡をもらえてね。嬉しいよね。
馬場:
へええ。
渡部:
今までずっとやってきた学校勤務の看護士さんをやめて、今度はベビーマッサージをと、資格を取って頑張っているんだよね。子どもが生まれて、子育てだけでも大変なのに、前向きに夢を目指してる。「こういう形でも、人と人とのつながりが育めるんだな」とわかって、嬉しくなったよね。
じゅん:
うんうん。
D体験コーナー、求人コーナー、オススメスポット、自ら掴む経営エッセンス
渡部:
今までのどれにも当てはまらないものを体験コーナーにして、求人コーナーも作った。求人は、思っていたよりもたくさん掲載依頼がきてね、まあお店紹介に載せているお店は、イベントも求人も無料でサービスしているので。外歩いていてもスタッフ募集の張り紙がある店は多いし、求人誌なら1回掲載するだけで2万円弱かかったりするわけで。あとはオススメスポット。これは写真撮ったけどまだ載せていない場所もいくつかあるけど、これから桜の季節になるので、どんどん追加して行きたいと思ってる。
じゅん:
稲毛で桜のスポットって、あったっけ?
渡部:
2箇所、結構綺麗なところを載せる予定なので、お楽しみに(笑)
じゅん:
倫理のはおもしろいよね。あれはすごくいいと思う。
渡部:
ありがとう。倫理法人会の毎回の講話をまとめた、「自ら掴む経営エッセンス」は、見てくれて興味を持ってくれたら嬉しいな。経営者でなくてもね。社長さんたちが集まって、良い話を聞いて、自分の体験を一人一人発表し合う場に自分がいられることは、すごく良い体験だよ。それに、自分より年上の人が多いから、若い人も誘いたい。ちょっと聞いてみようかとか、たまには朝4時に起きてみるかとか、新しいことにチャレンジする人が増えてきたら、また楽しくなると思うね。
馬場:
最初僕がいたときは、お店一覧をどんどん増やしていこうとやっていたと思うんだけど、今はだいぶそれ以外のコーナーが充実してきたよね。温かみのあるコーナーもいっぱいできてきて。