第28号 『美浜から日本創生 “元気”モーニング通信!』

【第28回】自ら掴む経営エッセンス! [前回7/10講話より]
出席 ⇒ 25社 26名  (記事:いどばた稲毛♪http://idoina.com 渡部成夫 代表)
テーマ:自主企画 『中国と倫理』
講  師:美浜区倫理法人会 磯野 博文 (副)専任幹事

具体例に富み、丁寧でわかりやすい情景描写が魅力の、磯野氏の講話。  歯科技工士の磯野氏は、歯型の模型から歯を作る技術指導で、今年2月から中国香港近くのしんせんに滞在している。その背景には、「法改正によって、歯科技工士や歯科医師の資格自体がない海外でも、歯を作れるようになった」ことがあり、労働力の安い中国に今、世界各国から歯型の模型が集まってきているのだ。このことは、仕事を受ける中国、少子高齢化で歯科技工士不足に悩む日本、共にメリットだ。


 日本としんせんとを行き来しながら、実質4ヶ月間しんせんに暮らしてみて、「中国に対するイメージが、だいぶ変わった」と、磯野氏は言う。従来の「怖い、だまされる、図々しい」などの悪いイメージは消え、むしろ「感じの良い人が多く、温かみがあるな」と感じた。また、「中国人は、そんなに日本のことを悪く思っていない。もちろん日本人を嫌いな人もいるが、それは逆も同じだ」と、今では思える。


 そんな磯野氏が、次の3点に焦点を当てて、今の中国について語ってくれた。中国は、中国人は、そして気になる倫理は、どうだろうか?

来年オリンピックが開催される中国の現状は?

  昭和39年・東京オリンピックが開催された年に生まれた磯野氏は、「来年オリンピックを控えた今の中国は、昭和30年代の日本と似た状況で、今後中国は日本と同じ道を進むのではないか」と推測する。その根拠は、東京並みの大都会・上海と発展途上国のような郊外・貴州省では、1人当たりGDPで15倍もの経済格差があり、人々が布団を担いで都市部へ出稼ぎに来ることや、現在20〜30代が最も多い人口ピラミッドが、1人っ子政策と晩婚化により、30〜40年後には今の日本と同じく、少子高齢の逆三角形型になることだ。

中国(人)と日本(人)は、本当に解り合えるのか?

  磯野氏は率直に言う。「本当の所では、解り合えないかもしれない」と。10人いれば9人の中国人から、「小泉はなぜ神社に行くのか?」と聞かれ、「日本人にとって、神社は自分の心を清める大切なもの」という磯野氏の説明も、中国人にとって「そこだけは譲れない」問題だからだ。またテレビでも、最初のニュースは決まって「胡錦涛主席の下に、外国の要人が訪れた」で、中国が一番だというニュアンスが感じられ、さらに南京大虐殺などの歴史認識でも、日本との間には大きな溝があることがわかった。


  だが同時に、磯野氏には希望も見えた。中国人は日本のドラマにも詳しいし、エレベーターで会えば「ニーハオ」と温かく挨拶してくれる。「解り合えない所もあるが、お互いにもっと親しみを持てるはず。そのためには、日本人が今まで経験してきたことを、親切に教えてあげることが必要だ」と言う。


中国(人)に倫理はあるか?

  磯野氏は、「しんせんに着いてまず、中国人の倫理を疑った」と言う。たばこはタクシーの窓から投げるし、道路は食べ終えたすいかの皮だらけで、驚きの連続だった。だが今は、「中国(人)に倫理はある」と言う。わずか5〜6万円の月給で、3分の1貯金し、3分の1家族に送金する中国人は、本当に親孝行で兄弟思いだ。


  「行く度に刺激を受ける中国に、もっともっと関わっていきたい」これが今の磯野氏の素直な思いだ。

目指せ毎回30社!次回837回モーニング!
日 時:7/17(火) 6時〜7時 +朝食会 ホテルニューオータニ幕張 (043-297-7777)
テーマ:『倫理塾に学ぶ』
講  師:千葉県倫理法人会 後継者倫理塾長 (株)ハナノイ 花野井 勝浩 氏

千葉市美浜区倫理法人会
〒273-0033 千葉県船橋市本郷町460-1-102 千葉県倫理法人会事務局
TEL:047-334-2156 FAX:047-334-9823